五郎さんセット“改”?

2017.06.24 みゆき食堂

 西武線沿線で最も有名な食堂「みゆき食堂」。言わずと知れた『孤独のグルメ』登場店である(Season 4 第1話)。
去年、初めてここを訪れたとき、11時30分開店というネット情報をもとにそれに合わせて来たのだが、開いていない。同居する焼き鳥「佐賀屋」を同じ店と勘違いして焼き鳥を焼いているおじさんに「今日やってるんですか?」と尋ねると、「日曜は休みだよ」という返事。「今日、土曜なんですけど…」「あ、そうか。じゃあもうすぐ開くんじゃない?」というやりとりでようやく、違う店なんだ… と気づいた。

本日も情報修正をせずにやって来て11時32分に到着。シャッターが下りている。「定食」のプレートには11:45~10:30と書かれた黄色い張り紙。あとで調べたのだが、グルメサイトなんかの情報では開店時間が11:00、11:30、12:00とまちまちだ。現時点では11:45が正解。


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2017年6月24日撮影


古めかしい日産サニートラックが横付けされていて、時間軸がグラグラする。隣の電気屋の配送車のようだ。
写真を撮ったりしている間に行列ができ始めており、慌てて並ぶ。前から3番目。開店5分前。

ほぼ定時に開店。10あるテーブル席のうち9つまでがあっという間に埋まる。ただし、そのうち6つは単独客だ。そういう席はまもなく相席を求められ、店内はどんどんギューギューになっていく。


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今回も土曜日だが、おそらくは休日の特徴である“観光客(わしらも含め)”の多さは前回と同様である。客層はほかに、常連風酒飲み、常連風年寄り、常連風酒飲みの年寄り、といった感じ。相席が始まった時点で12組中7組が飲んでいる。
テレビ2台はNHK(奥)とフジ(手前)。


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こちらの人気メニューが「五郎さんセット」。五郎さんとは、言わずと知れた井之頭五郎さんである。番組で五郎さんが食べたものをセットにした定食メニューで、内容はもやしと肉のピリ辛炒め(もやしピリ辛)、ジャンボぎょうざハーフ(3ヶ)、味噌にんにく(青唐辛子入り)、ライス(汁付)で900円。
前回、妻と2人で、この五郎さんセットととんかつ定食を頼んだ。もやしピリ辛は好きな味付けだが、餃子は惣菜系で好みとはいえず、味噌にんにくはおいしいが2人で食べるにしても量が多すぎるのでこのセットはどうかな…? というのがあって、その後僕はひそかに構想を練っていた。もやしピリ辛と違うものを組み合わせたら五郎さんがグレードアップするんじゃないだろうか?
そして導き出された答えが本日のオーダー、もやしピリ辛300円+ウインナーエッグ250円+ライス(汁付)250円。「五郎さんセット 改」の誕生である。

もう1食は前回と同じとんかつ定食。これは「タイムサービス 750円→600えん」のプレートがいつも店頭に掛けてあるサービスメニューだ。


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まず、ウインナーエッグとライスとみそ汁が出される。それをぼちぼち食べ始めるが、なんだか小学生の朝ごはんみたいだ、とわれながらおかしくなってしまった。こう来るとは思わなかったなぁ…。いきなり「改」の弱点が露呈した形。

続いてとんかつ定食。前回も感じたのだが、肉が分厚い、衣もぼってりで、このものはものすごく食べでがある。
面白いのがポテトサラダが別皿なこと。普通、とんかつに添えられたキャベツの横にポテサラやトマトを盛り付けると思うが。そしてこのポテサラもボリューミーだ。

最後にもやしピリ辛の大皿が、厨房のおばちゃん自らの手で運ばれてきた。ドーンという感じで。前に食べたとき、こんなに量多かったか…?
ここに至って、僕はようやく気づかされた。井之頭五郎は並外れた大食漢なのである。そして、人気メニューとネットで紹介されているにもかかわらず、前回も今回もそのセットを頼んでいる客は(前回のわしら以外)1人もいないのである。前回普通に食べられたのは、よっぽど腹が減っていたからに違いない。
焦りました…。


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焦って早食いになる。ゆっくり食べていたらすぐに満腹感に追いつかれそうな気がするからだ。もう誰がどのおかずとかは関係なく、片っ端から(わしが)減らしていくしかない。
自分のご飯を9割がた食べたところで、妻がおもむろにご飯茶わんをチェンジしやがった。そっちは1割くらいしか減っていない。
「こんなに食べられない」
「残せばいいじゃない」
絶望的な気持ちになる。


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味についても少し触れておく。
もやしピリ辛は、もやしをメインにニンジンとニラ、それにかなり多めの豚コマという構成。しょうゆベースのしょっぱめの味付けに、ニンニクとごま油の香りづけがされている。
ちなみに妻が「もやしピリ辛」と称する料理に凝っていて、材料や味付けはそのつど違うが、共通するのがゴマペーストを使うこととものすごく辛いこと。それに比べれば本家もやしピリ辛は全然辛くない。

さて、ものすごくきつかったが、残すのは嫌なのでなんとか完食。僕が食べたのは、とんかつ3切れとご飯デフォの1.8倍! あとはよくわからない。
もしかしたら1年ですっかり食が細くなったということだろうか? いずれにしろ、こんな無理が利くぎりぎりの年齢ではある。っていうか、無理しちゃいかん年齢だってば(笑)。


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[DATA]
みゆき食堂
東京都清瀬市松山1-9-18


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すし屋の絶品ランチ丼

2017.06.23 玉乃鮨

 店の前にすごい数のママチャリが止まっている。おそるおそるのぞいてみると、片付けが済めば席が用意されそうな様子。順番待ちのいすに座ってすぐにカウンターの左端の2席に通される。ここからしばらく待つ。
待つこと3分くらいかな、ようやく2代目が、「たいへんお待たせしました」と注文を聞いてくれる。おまかせ丼900円を2つ。「じゃ、前のと一緒に作っちゃいますね」と断って作り始めるあたりにこちらのこだわりがうかがえる。


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去年、初めて入ったとき、この店のシステムに少し戸惑った。
開店と同時に入ったのだが、急に出前が入ったということで少し待たされることになった。僕たち家族4人を含めて5組10人ほど、店内に案内されてからしばらくは2代目がひたすら出前のすしを握る姿を拝見することに。この間、注文をする者はいない。皆さん常連っぽいので、僕らもそれに倣い、事態に進展が見られるまでは黙って座っていることにする。あとから入ってきた客がいきなり注文しようとすると、「順番に伺いますから」と2代目。やはり黙っていて正解なのであった。
で、見通しが立ったころあいで2代目が自ら客の注文を聞く。正確に順番どおり、少しずつ注文を聞いては作り、を繰り返す。

来店してから30分くらい注文を聞いてもらえない人もいるということに少し驚いた。でも2代目の真剣な仕事ぶりを見ているうちに納得させられた。
これはサービスなのである。そして本来、すし屋とはこういうものなのだと思った。
自分の順番まではあまりかまってもらえないが、作る直前に注文を聞かれるから、いまこの人は自分のために仕事をしてくれている、という気持ちになる。作り手側もそれは同じだと思う。
農業分野で最近よく聞く“作り手の顔が見える”食品というのは飲食店でも大事な要素だと思うが、その逆もまた大切ということだ。“食べる人を認識したうえで”調理をすれば、心のこもり方も違うだろう。
少しでも心がこもるように、2代目はこういうやり方を選んでいると思えるのだ。


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さて本日、おまかせ丼を注文すると、「旦那さんはご飯多めにしときますか?」と聞かれる。喜んでそのようにお願いする。
「男の人じゃ、ちょっと物足りないかもしれないですよね」と2代目。「うちは女性のお客さんが多いもので、どうしてもね」
いまカウンター席に11人座っているが、男性は僕を含めて4人。店員さんも握り手の2代目以外は女性が4~5人。なるほど、女性率が高い。


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われわれの位置から仕事ぶりがよく見える。
ケースからでっかいマグロのさくを取り出して、ネタを切り出す。
続いてでっかい灰白色の塊を取り出す。表面を軽くあぶったアカイカのさくようで、厚み5cmはある。これを薄く削ぎ切り。
イワシをおろし、小骨の処理をして隠し包丁を入れる。ホタテは丸のままの扱いとなる。
本日のおまかせ丼のネタは、ほかにヒラメ、玉子、カツオフレーク、切り干し大根。
ユズ風味のワカメのみそ汁、大根の浅漬けが付く。

ネタはどれも新鮮そのもの。
「マグロは天然の生本マグロ、ヒラメは朝まで泳いでました」と向こうのお客さんに説明している。
どれもおいしいが、特にイワシは脂が乗ってとろけるよう。玉子も滋味深い味わい。

1時半を過ぎても次々とお客さんが入ってくる。ほとんどが常連客のようだ。商店街を抜けてほぼ住宅街という隠れ家的な立地がいいのかもしれない。
常連客も、僕らのようなほとんど一見のような客も、まったく分け隔てなく扱ってくれるところがこちらのシステムの副次的な利点であり、おのずから2代目のパーソナリティを反映しているように思えるのだ。


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[DATA]
玉乃鮨
東京都東村山市萩山町4-1-8


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街道の茶屋から続く? 老舗うどん

2017.06.22 関根屋

 青梅街道沿いの武蔵野うどんまたは小平糧うどんの老舗。7代続いているとのことで、「かつて青梅街道を行く炭担ぎの人足が立ち寄った」というほど古い(http://tama-gour.com/?p=13126)。
団子やいなりずしを出すこともあって、時代劇の茶屋を連想させる。


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ずいぶん前にテレビでこの店のことをやっているのを見て、このあたりがうどんどころであること、この店に代表される昔農家で食べられていたようなうどんを出す店が点在していることを知った。閉店時間が早いから昼食の遅い人は食べられない、ともテレビで言っていた(営業時間10:30~13:00)。

12時40分すぎに近くを通っていて、「そういえば」と、閉店間際で客足が引けていることを期待して急きょ立ち寄ることに。
常連客2組が続けて支払いをしているところで、ほかにはカウンターに若い女性1人、奥に中年カップル。どちらもほぼ食べ終わっている。やはりちょうどいい来店時間だったようだ。
カウンター席に座り、もりうどん中430円(+税)を注文。


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店舗は古いシラカシの高木に緩く囲まれ、武蔵野の風情を残す。元は“樫ぐね”に整備されていたのかもしれない。
外観のこぢんまりした様子からすると意外なほど店内は広い。入ってすぐがカウンター、その右にテーブル2卓、それらを囲むように奥がかぎ形の座敷になっている。古い民家のような渋く落ち着いたつくり。


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カウンターの後ろが洗い場と団子用の炭火の焼き台、その奥が広そうな調理場になっている。手前に女性店員、奥に男性店員。
なぜかおばあさん、おじいさんがイメージされる店だが、2人とも案外若い。うどん屋のおばさんはそういう人が多いのか、こちらの方もけっこう濃いが、怖くはないなぁ(みんなのうどんや 参照)。


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うどんはどんぶりに盛られている。糧は細切りのゆでキャベツ。
ここはゆで置きのイメージがあるが、たしかに提供時間は早かったが麺はゆでたてのようにしっかりしている。武蔵野系にしては細め、かなり長め。灰色がかっており、無漂白の地粉を使用しているようだ。細めでそこそこコシがある、とても食べやすいうどんだ。
つゆは個性的で、武蔵野うどんに多い砂糖で甘味を付けるのではなく、だしのうま味を効かせたタイプ。しょうゆは控えめで魚の匂いが強いが、やはり武蔵野に多い鰹節ではなく煮干しの風味。
このうま味の強いつゆと小麦の香り高い麺は非常に相性がよく、いくらでも食べられる。中盛りは少なくはないが、大でもペロッといけそうだ。

前に一度入ったことがあるが、そのときはこれといって印象に残らなかった。それが不思議に思えるほど、麺もつゆもとてもおいしく感じられた。やはり、長く続いているのには訳がある、ということ。
混んでいるというイメージだが、この時間に入れば余裕かもしれない。そのことがわかったのも収穫。


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[DATA]
関根屋
東京都小平市仲町164



                                        

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自転車道にいつもいるやつ。うちのじゃないので生き物枠で


衰退商店街の隠れ家食堂

2017.06.20 麦

 いわゆる団地商店街にもいろいろなタイプがあると思うが、たとえば商業棟の1階部分に商店が入居する団地内蔵型、それから隣接する路地に個人商店が集中する外付け銀座型、このあたりに特に魅力を感じる。もっとも、どちらのタイプもいまや絶滅危惧種で、代表的な衰退商店街でもある。
細い路地のさびついたシャッターの軒並みが途切れ、ふと横を向くと暖簾を掲げた小さな食堂。そんなシチュエーションを求めて衰退商店街を巡り歩いている。

「光商店街」は東京街道団地の南東に隣接する路地裏商店街だ。往時を知らなくとも、すっかりさびれてしまったという状況は明らか。昼に営業している飲食店は2軒しか残っていない。
ただ、飲食店が全滅しているところも珍しくないので、ここはまだいいほうかもしれない。現に団地跡地を挟んで北東の一画、洋品店「ふじや」の向かいの路地裏は、ほぼ壊滅の様相を呈している。


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こちら「麦」は中華系が充実した定食屋・居酒屋。
この商店街自体相当ディープなこともあって、この店を見つけたときはゾクゾクしたが、よく見るとこぎれいな外観である。軒先テントはけっこう新しそうだし、食品サンプルの値札も日焼けしていない。植物の手入れも行き届いている感じ。
年季は入っているがメンテナンスを欠いていないという印象だ。

店に入ると意外に混んでいる。っていうか、小さな店なので先客5人でも少々圧迫感がある。入って右手のテーブルに初老男性3人組、正面奥の小上がりに初老男女。ほかに1卓テーブルが空いているが、カウンター席があるのでそちらに座る。先客はどう見ても地元常連なので、こういうときにカウンターがあると助かる。
店内もメンテが行き届き、天板はピカピカ、掲示物がきれいに整列している。
お冷やを持ってきてくれた店主とおぼしきおじいさんに、焼肉定食750円を注文。


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3人組は真後ろなので見えないが、工務店、電気屋、ご隠居と勝手に推定。ずっとキュウリの芽かき法について意見を戦わせている。奥の2人のちゃぶ台には澤乃井生酒300ml。女の人はすぐに真っ赤なナントカサワー的なものを追加。
厨房には、年齢的に娘さんかな? というおばちゃんと、もう1人、そのダンナ? 息子? という年齢不詳な男性。さっきのおじいさんはフロア担当のようだ。

焼肉定食は、大きめの豚肉3枚、お新香、味付け海苔、アサリのみそ汁という構成。
焼肉の味付けは、みそベースと思われる濃厚甘辛タレで、油っこさが食欲をそそる。横に添えられたポテトサラダはリンゴ入り。こういうのあったなと、味付け海苔ともども懐かしさがこみ上げる。みそ汁もアサリのうま味を生かした素朴な味わい。
全体に大味なところがなく丁寧に調理されている感じ。こういうお店は何を食べてもおいしいんじゃないかと思う。これで750円は非常にお得だ。ラーメン類も食べてみたい。


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1時を過ぎて、3人組が席を立つ。意外に打ち止めが早い。
支払いは、みそラーメン、冷し中華、冷し中華。「ん?」と思って振り向くと、テーブルにはお冷やグラス3個のみ。ビール瓶もジョッキもない。グダグダな会話だからてっきり飲んでいるものと思っていた。失礼。
小上がりでは生酒を追加しているが。

支払いを済ませて外に出ると、おじいさんが一服していた。
「ありがとうございました」と丁寧にお辞儀してくるから、「ごちそうさまでした」とお辞儀を返す。自分で言うのもなんだが、ほのぼのしてるな… と。


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[DATA]

東京都東大和市新堀1-1432-33


半世紀の時のかなたに

2017.06.19 栄華

 所沢のイオンの北、ファルマン通り交差点近くのとんかつ屋「菊富」の角を入ってすぐ左手。こちら「栄華」はもう10年以上前から気にかかっていた店だが、当時すでにそれで営業していることに衝撃を受けるほどインパクトのある店構えだった。ときどき店主が出たり入ったり、出前から戻ってきたりする姿を見かけてはいたので、こう見えてもそれなりに活気はありそうだとも思っていた。まあ、入るのに相当勇気が要ることに変わりはないが。

本日は暑い日で入り口が全開だったので、暖簾のだいぶ手前から店内でこちら向きに座っている店主夫妻と目が合ってしまい、引くに引けず吸い込まれるように敷居をまたぐ。
ご主人は驚いたような顔でずっとこっちを見てる。よっぽど一見客が珍しいらしく、やっちまったかも… との思いがよぎったが、奥さんのにこやかな対応に救われる。


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お二人が表を向いて座っていたのは、入り口あたりの天井付近に据え付けてあるテレビで朝ドラの再放送を見ていたから。最初入ってすぐ右のテーブル席に奥向きに座ったが、奥さんと向き合い続けるのに耐えられそうになく、僕も朝ドラを見るふりをして反対側に座り直す。
ラーメン350円を注文。

お湯を沸かすところから始めてるんじゃないのか? と思えるほど、ラーメン1杯作るにしてはずいぶんいろいろな作業が行われている気配。時間もかかっている。なぜか、朝ドラの途中でおじゃまして悪いことしたな、という気持ちになる。
この路地は人通りは少なくない。僕は全開の入り口際に通りに面して座っていて、表からよく見えていると思うのだが、誰もこちらを見向きもしない。時空のひずみという透明の壁に遮られているかのようだ。

ラーメンは、小ぶりなどんぶりに具がバランスよく配置され、なかなかおいしそう。
透き通ったスープは、だしはしっかりとれているが雑味はなく、すっきりした味わい。麺はかなり細めのストレート。やわらかチャーシューとメンマは濃いめの味付け。具はほかに小松菜、ナルト、ネギ。
350円とは思えない充実の内容。量も思ったほど少なくない。

途中、ご主人が岡持ちを提げて出前に出かける。僕が入ってから注文が来た気配はないので、やっぱり朝ドラを見終わってからぼちぼち作って届けようとしてたんじゃないのかなぁ…?


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お勘定のときに何げなく奥さんに声をかけた。
「出前、忙しいんですか?」
「いやー、最近はさっぱりですね」とのお返事。
「でもマンションいっぱいできたし」
「まったくありませんねー。お見えになることもないし、出前もいっさい」
「そういうもんなんですかね…。なんかもったいないな」

最近は近場の人よりもむしろ遠くからわざわざ来る客のほうが多いくらいなのだそうだ。あと近いといえば近い早稲田の所沢キャンパスや日大芸術学部の学生がちょくちょく来るとのこと。日大の学生に頼まれて、店内で映画撮影したこともあるとか。
出前のほうは、核家族化・少子化の影響もあって、注文が少量になってしまうからと、頼むほうが遠慮するようになったという。
「昔は子どもが多かったから店にも来てくれたし、出前も出たんですけどね。その子どもたちが大きくなってからはねぇ…」


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このあたりで僕は「これは大変なことになってしまったかも…」と思い始めているんだが、この奥さん、ものすごいおしゃべり好きで止まらない。
ご夫妻は九州福岡出身で、同郷同士のお見合いで。お店は50年以上やってるけど、自分が嫁いでからはそんなにはたっていない、と。
そのうち、妹さんの家族が先週ディズニーリゾートに遊びに来ていたという話に横滑り。滞在中の食事代で〇〇万円飛んだ、と。「ミラコスタのレストランはすごかったけど、姪たちにはその価値がわからなかったみたい」

結局、立ち話時間、23分。いやー、まいりました(笑)。
なんとか隙を見つけて「また寄らせてもらいます」と辞去したのだが、奥さんは足が悪いのに表まで見送ってくれた。いろいろ面白いお話を聞かせてくださってありがとうございました。

そのままぶらぶら川のほうに下っていったら、ご主人のカブと擦れ違った。もう少しおじゃましていたらご主人のお話も聞けたかな、とも思ったが、下手をすれば餃子にビールで腰を据えて、なんてことになりかねなかったかもと、ブルッと身震いした。


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[DATA]
栄華
埼玉県所沢市御幸町2-15


おしゃれなレトロ感?

2017.06.18 キッチン若松

 5年前に「信州そば若松」から「キッチン若松」にリニューアル(http://higashimurayama2.blog.fc2.com/blog-entry-1794.html)。フライものやハンバーグ、ナポリタンといった洋食メニュー中心の展開に切り替え、それが成功していまや人気店となっている。
リニューアル時に人目を引いたのが、さくら通りに面した外壁に掛けられた大きな料理写真。ミートソーススパゲティとハンバーグという、どう考えてもそば屋では出していなかったであろう新規メニューを前面にアピールしているあたりに決意のほどがうかがえた。一方で、どう考えてもそば屋時代の人気メニュー、かつ丼と天丼がそれと同格に扱われているあたり、保険かけてるな… と。


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内装もきれいにリフォームされていて、壁の一部のあずき色をメインカラーに、暖簾、いすの座面、ブラインドカーテンが同色にコーディネートされている。ただ、メニューブックの表紙デザインや割り箸入れが完全にそば屋仕様というあたり、素性が見え隠れして面白い。
入って右側のテーブル席はそれぞれ衝立で仕切ってあるのでゆったりくつろげる。
いちばん奥のテーブルに着き、豚生姜焼き定食890円(私)とかつカレーライス890円(妻)を注文。

隣のテーブルは女系3世代、その向こうは若い家族と、2日続けて小さい子率が高い。一方で高齢者の単独客もいて、地元密着度は高そうだ。
店員は、ホール係のおばちゃんと、ときどき厨房からヘルプで出てくる大女将。厨房の奥はうかがえない。


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まずかつカレーが出てきたので妻の前を指さすと、「あ、こっちなの?」と、おばちゃんは意表を突かれたような反応。推測だが、男女でご飯の量を変えていて、かつカレー=おやじ、と決めてかかったんじゃないだろうか。すごくご飯が多く見える。
続いて僕の生姜焼き。ご飯の量は普通だ。
ついでにマヨネーズのボトルをドン。定食のキャベツ用と思われ、業務用1kgという感じのチューブがどの席にもドンと置かれる。

生姜焼きは厚めのロース肉が4枚。ショウガのほか、甘みを出すためにタマネギやリンゴなんかを下ろして漬け込んである感じ。とても軟らかく、甘めの味付けでご飯が進む。キャベツ、トマト、パセリとマカロニサラダが添えてある。生姜焼きにレモンというのは珍しいかも。
小鉢はキュウリとモヤシのサラダ、ワカメとネギのみそ汁、たくあんに白菜漬け。
かつカレーにはキャベツときゅうりのサラダ、コンソメスープ、酢ラッキョウに福神漬けが付く。


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子連れの人たちが出て、1時を過ぎて『NHKのど自慢』が終わるのを見計らったかのように、若いいまどきのカップルが2組、立て続けに入店。
古い店で若い客を見かけても不思議とは思わないが、おしゃれなのは珍しいかも。このあたりでは。
洋食メニュー×丼もののミスマッチのように、きれいにリフォームしたけれどもセンスは昭和そのもの、みたいなズレが若い人に受けているのかもしれない。
それでいて新しく清潔だから安心感もある。安全・安心なレトロ。いってみれば、レトロ規格のおしゃれアイテム認証。
この人たちは神楽坂や谷根千のノリでこの店を楽しんでいる、と言ったら言いすぎだろうか? 言いすぎだな(笑)。

彼らのテーブルに若松ランチが運ばれてきて、男のほうが手を挙げると、「あ、こっちなの?」とおばちゃん。ご飯茶わんをいったん下げて、てんこ盛りにして戻ってきた。見込みで動くんじゃなく、確認をとったほうがいいと思う(笑)。


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[DATA]
キッチン若松
東村山市栄町2-21-14



                                        

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ゴイサギ(野火止用水)


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老舗甘味処にてタンメンを食す

2017.06.17 伊勢屋(西早稲田)

 事情あって新宿若松町まで自転車で行った。所要2時間半。どんな事情だ(笑)。
妻と次女と落ち合って用事を済ませ、帰りは電車なので(だからどんな事情だ(笑))高田馬場まで歩くことにして、途中昼ごはんの店を探す。
馬場口交差点の近く、老舗甘味処にして知る人ぞ知る中華の名店「伊勢屋」へ。

ここは以前から気になる存在だったが、そもそもこのあたりに来ること自体多くないのでなかなか機会がなく、去年の暮れに穴八幡で一陽来復の御守を買った帰りにようやく入ることができた。タンメンと焼そばを食べ、とても満足した。
そういえば学生時代に団子を買って甘泉園のあたりまでぶらぶら歩き食いをした。もろ昭和のころの話。


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店内は満席で順番待ち1組という盛況ぶり。
入ってすぐの席の男女が食べ終わっていて、まもなくそこに入れそうなのだが、常連らしくお店のおねえさんとずっとおしゃべりしてる。しかもおねえさんのほうが積極的で、なかなか会話を終わらせようとしない。お店サイドが客の回転を滞らせている。わしらは直接的不利益を被っているはずなんだが、そののんびりした接客に、なぜかほのぼのとした気持ちにさせられる。

タンメン700円(私)、焼そば600円(妻)、もやしそば700円(次女)。
客層は年齢幅が広く、というか下と上への偏りがみられ、10代、20代、30代が抜け落ちている感じ。小さい子ども連れが3組もいる。1人で来ているおばあさんが帰ったと思ったら、入れ違いに違うおばあさんが入ってきた。なんだかご近所の憩いの場のような雰囲気なのだ。

家族経営のようで、かわりばんこにレジを受け持つ2人のおねえさんは似ているような気がする。ホール係の主力のおばちゃんは、名字で呼ばれているからパートっぽい。
去年来たときは大女将がいて、近所の年寄りとよもやま話をしていた。誰それが死んだとか、誰それが死んだとか、誰それが……。今日は見ないなと思っていたら、奥から「できたてのホッカホカ」とか言いながらおいなりさんの番重を抱えて登場。レジのところにドンと置いて、キャッシュトレーを吹っ飛ばす(笑)。
この方は背中は曲がっているが足取りはかなりしっかりしている。洗い物もてきぱきこなす。まだまだ引退はなさそうだ。


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タンメンともやしそばの違いは、まずキャベツとモヤシの比率が逆。タンメンが7:3だとしたら、もやしそばは3:7。あともやしそばにはネギが入る。ほかの具は、ニンジン、ニラ、キクラゲ、豚肉、ナルト。
焼そばは、野菜類はたぶんタンメンと同じで肉は入っていない。提供されたその場で紅ショウガをのせるかどうか聞かれる。

タンメンは炒めた具に中華鍋の鉄けが移って香ばしく、食欲をそそる。麺は中細やや縮れで、かん水くさい昔懐かしのタイプ。子どものころから食べているような食べ物だから心底ほっとする。
途中で妻の焼そばとチェンジ。こちらも縁日の焼きそばのようなレトロな味わい。
量はどれもけっこう多い。ちなみに隣の席の焼めしとチキンライス、ちらっと見えただけだが量がものすごい。

窓口に和菓子を買う客がひっきりなしに訪れるから、なかなかレジに立つタイミングが図れない。店内で食事をした人も多くは和菓子を買って帰るようなので、うちもそれに倣う。
生き生きと働く女性たちに元気をもらいに行くお店だ。


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[DATA]
伊勢屋
東京都新宿区西早稲田2-18-20



                                         

伊勢屋/東京都新宿区西早稲田2-18-20

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豆だいふく130円、水まんじゅう(こしあん、つぶあん)140円


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彩りも華やかなそばランチ

2017.06.16 はや川

 そばの名店が多い東村山でも人気で、特にイメージ的に女性支持率が高そうな「はや川」。1人で入るにはハードルも高そうだが、このあたりは勤め人が多いので1時を過ぎれば客足も引いているだろうと、思い切って暖簾をくぐる。
混んでいるというわけではないが、それでも僕の許容密度からするとギリギリのところ。というか、中央の8席の大テーブルに通されたのだが、そこには向かいに1人客と2人組、右横に1人と、OL風の女性が4人も座っていて、普段そういう人種との接点がないのできわめてストレスフルな状況に陥ってしまっている。
なるほど、女性支持率が高い(笑)。

ランチメニューから、おむすびセットにしようと思って入ったのだが、おむすびの具に不安を感じ急きょ天むすびセット1000円に変更。
店内は照明を落としスポットライトを当てて上品でしゃれた雰囲気を醸し出している。個室や小テーブルの一画との仕切りにはよしずを使い、小さいお店ながらパーソナルスペースに配慮し、かつ息苦しさの回避も図られている。大テーブルは無垢、ほかにも内装の基調は木や竹材で、照明の効果もあってとても落ち着く。


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さて、大テーブルのもう1人の客、左隣の初老男性の右手、つまり僕の目の前に芋焼酎のボトルがある。メタボリックな土建屋風が天ぷらをアテに焼酎の水割りをちびちびやっている。
つい10日前もそば屋でまったく同じ光景を目撃した。しかし今回それほど違和感がないのは、店内の照明効果に加え、そろそろ西に傾きだした日の光が入り口側の窓に逆行の目くらましをつくり、それが長居OK、飲酒OK のサインと受け取れるからだ。
小テーブルの男性2人組も途中でそばを注文していたから、それまでは飲んでいたのだろう。


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ランチは、そば(せいろまたはかけ)、小鉢、お新香、甘味付き。本日は、小鉢がいんげんとキャベツのごま酢あえ、お新香は白菜、甘味はオレンジ寒天。
そば(せいろそば)は細切りだがコシが強く食べ応えがあり、そこそこ香る。量はセットにしてはまあまあ。つゆは鰹だしの香りが効いた甘辛バランスのよいもの。
ただ、そばが非常に短く、すすらなくてもいいようにという女性客への配慮なのかもしれないが、若干欲求不満が残る。最後、相当量の切れ端がざるの目に残り、残すのもなんだし、1本1本つまみ上げるのもいじましいし、どうにかならないものか。

天むすびは見るからに食べづらそうなので、ほぼ食べ終わっている目の前の2人が席を立ってから手を付けようと思っていたのだが、こういう人たちは行動がゆっくり。食べ終えてひとしきり談笑して、左の人が上着を羽織り、右の人が眼鏡を装着後、再びおしゃべり。財布を取り出しても会話は終わらず、なかなか立とうとしない。
もうほかは全部食べてしまったので、仕方なく天むすびをほおばる。案の定、崩れる。海苔が噛み切りにくいタイプで、にぎりが緩いと、だいたいこうなる。これもどうにかならないものか。

と、いくつか個人的に改善要求は出たが、構成的にもボリューム的にも満足のいくランチ。もちろん味も雰囲気もよい。
結局、女性たちは順次出て、僕も含めておっさん4人が残り、急にしょぼくれた雰囲気になってしまった。お店には悪いことをした(笑)。


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[DATA]
そば季菜 はや川
東京都東村山市本町2-1-14


Chuo Line 喫茶店カレー

2017.06.15 ファーム

 喫茶店カレーというものも昭和レトロな食堂文化を語るうえで欠かすことのできない重要カテゴリーだ。うまいまずいはおいといてハコの雰囲気・空気感を味わう、と以前書いているが(グリム館 参照)、もちろんおいしいお店が少なくないことは知っている。
老舗喫茶店が昭和の文化を色濃く残すように、30年以上にわたって作り続けられてきたその積み重ねがおいしさの秘密なんだと思う。独立系カレースタンドをほぼ見かけなくなったいま、昭和のカレーの味を伝える貴重な存在でもある。


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去年入った店としては、吉祥寺の「武蔵野文庫」、国分寺の「ほんやら洞」、国立の「ロージナ茶房」などがあるが、そのように中央線沿線はこのジャンルのメッカであり、御茶ノ水・神保町周辺を含めこのラインには有名店が多い。
今回、老舗感は薄いがそれなりにレトロな雰囲気が期待できる国分寺の「ファーム」へ。

2階の店舗への上り口にいきなりカレーの看板があるほど、もろカレー押しの店である。しかも「大盛」「メガ盛」の文字。去年ロージナ茶房で大変なことになってしまった反省から、そういう危険な文字情報はなるべく見ないようにする。


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店内は入り口部分が狭く、通路とカウンターが左右に伸びる。通路の先、左奥と右の窓際が広い空間になっている。窓側は4人テーブル4脚に大テーブルと、思ったよりも広い。比較的すいていたので、いちばん手前のテーブル席に座る。
使い込まれた無垢材のテーブルセットや、さりげなく配置された絵画・イラストが、しゃれた落ち着いた空間をつくる。BGMのジャズギターが心地よい。
昭和の学生街の喫茶店の雰囲気を残す。

僕の後ろのテーブルに高齢女性2人組、大テーブルに中年女性。店員はアルバイト風の若い女性2人。女性に囲まれてしまっている…。急速に“場違い”という思いが頭をもたげる。
タバコの臭いが漂っているが、背後の2人組だろうか。新たな客が入ってきたが、これも若い女性。タバコを吸うかと聞かれ、吸わないと答え左奥に通された。あっちが禁煙席なのね…。


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自家製カレー普通盛り(200g)630円+税。
カレーはよく煮込んであって具材はほぼ崩れている。サラッとした感じではなくグダッというソースに、ゴロッとした豚肉2片は程よい軟らかさ。野菜の甘味が強く、辛くはない。香り調整用の配合スパイスが付く。
横に添えられたサラダには甘いごまドレッシング。シャキシャキ野菜とカレーとのバランスは悪くないと思う。
好きなタイプのカレーだが、ちょっと味が濃すぎるかな。ただ、それは最近どこのカレーもそう感じるので、こちらの問題なのかもしれない。

いちばん量が少ない普通盛りだからすぐに食べ終わる。でもサラダもそこそこちゃんとしているし、少ないとは感じない。
問題は、性格的にゆっくりできないこと。場違いを意識してしまったのもあるが、そもそもがせっかちで早食いだ。
喫茶店滞在時間12分は、あまりに短い。


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[DATA]
ファーム
東京都国分寺市本町2₋2-9



                                        

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ネジバナ[モジズリ](萩山団地)


大衆中華のカオスな味わい

2017.06.14 大連

 最近いろいろなタイプのチャーハンを食べている。珍来の玉子炒飯のようにチャーシューの塊がゴロゴロ入っているもの、みんみんのあさりチャーハンのように具材が個性的なもの、笑顔のあんかけ炒飯のように上に何かをかけてあるもの。そんな中で、まだ食べたことはないが気にかかるというのは、写真を見れば一目瞭然、名前もそのものずばりという、上に何かがのっている、かかっているというやつだ。
「大連」の角煮チャーハンはまさにそのタイプで、チャーハンの上に豚の角煮がドーンとのったビジュアルが魅力的だ。


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壁にびっしり張られたメニュー短冊には、まぐろぶつ、あじなめろう、冷やしトマト、枝豆といった飲み屋メニューが入り混じっている。だからここは僕の中では中華屋というより飲み屋、それも朝飲み・昼飲み当たり前の店という位置づけ。それだけに今日のように飲んでいる人が1人もいないと逆に驚いてしまう。タバコで煙ってもいない。
まあ、このところそういう店にばかり出入りしているから、こっちがマヒしてきてるんだろうな。初めてこの店に入ったときは、そのグダグダ感に衝撃を受けたものだが…。

角煮チャーハン930円を注文。
日が浅いのか不慣れそうなパートのおねえさんが普通のチャーハン皿を用意すると、店主が「角煮チャーハンはこれじゃないの」と指摘する。そして指し示したのが棚のいちばん上。でかく深い皿。
「やっちまったかも…」と思いました。
そりゃあ、チャーハンに角煮がのってるんだから、ボリュームに対してそれなりの覚悟はしてくるわけだけど、それもチャーハン普通盛りの場合で“それなり”なのであって、その前提が崩れたらただでは済まないことになる。
この段階ですっかりビビらされてる。


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で、実際に出てきたものはそれほど量が多いわけではなかったので、一安心。
写真ではそれほど多くないどころか半チャーハンぐらいに少なく見えてしまうかもしれないが、それは目の錯覚。皿が異常にでかいのである。直径30cmはある。そして深い。なので、こう見えてもチャーハンの量は平均より多い。

上にのった豚角煮も相当ボリュームがある。トロトロとまではいかないが、かなり軟らかめ。そして、あんをまとっているわけだが、このあんが甘い。
チャーハン自体はしょっぱめのオーソドックスタイプで、卵たっぷりでおいしい。その炒り卵に甘辛のあんが絡み、天津飯のニュアンスとなる。甘すぎるとも思うけど、口の中で混然一体となり、ジャンクで癖になる大衆中華ど真ん中の味わいだ。

ちなみにスープがかなり油っこい。この店の麺類はとりそばしか食べたことがないが、普通のラーメンにこのスープを使うとしたらギトギトになるんじゃないだろうか。僕はチャーハンスープ→ラーメンというステップを踏むことが多いのだが、ここもそのパターンとなりそうだ。


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[DATA]
大連 本店
東京都東久留米市前沢3-10-19


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Author:hobohobo
昭和30年代生まれ。
男性。
4人家族に猫♂1匹。
東京多摩地区在住。
守備範囲は瑞穂~杉並、入間~府中。

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